「ぴんくりんく」創刊11周年記念上映会『ポルノ・フィクション』で渡辺護『紅壷』、『婦女暴行事件 不起訴』を上映(PLANET+1で上映中・10月20日(火)まで)

関西のピンク映画情報紙「ぴんくりんく」が創刊11周年記念ということで、ピンク映画の特集上映を企画したそうです。
大阪のPLANET+1で現在上映中とのこと(10月20日(火)まで)。

「ぴんくりんく」創刊11周年記念上映会『ポルノ・フィクション』


60年代〜80年代 ピンク映画特集
「ぴんくりんく」創刊11周年記念上映会で、非情に貴重な作品を集めました。


現在上映中〜20日(火)まで
大阪/PLANET+1


Webぴんくりんく
http://homepage3.nifty.com/a-sp/kokuchii.htm

PLANET+1
http://www.planetplusone.com/special/post_117.php


『紅壺』
1965年/85分/モノクロ/スコープサイズ
監督:渡辺護/出演:真山ひとみ 原あけみ 黒木純一郎 上野山功一 岩城力也


『ブルーフィルムの女』
1969年/80分/カラー/スコープサイズ
監督:向井寛/出演:橋本実紀 小柳リカ 大杉久美 藤井貢 内田高子


『 15代の売春婦 』
1971年/72分/パートカラー/スコープサイズ
監督:足立正生/出演:佐々木天 斉藤博 マキコ・キム 青木幽児 平岡正明


『素肌が濡れるとき』
1971年/70分/カラー/スコープサイズ
監督:梅沢薫/出演:真湖道代 野上正義 港雄一 泉ユリ 瀬川ルミ 青山美沙


『婦女暴行事件 不起訴』
1979年/61分/カラー/スコープサイズ
監督:渡辺護/脚本:小水一男
出演:日野繭子 青野梨麻 風間舞子 港まゆみ 斉藤由次 白鳥邦彦 大杉漣


『カマキリ女秘書』
1984年/60分/カラー/ビスタサイズ
監督:小川和久/出演:三条まゆみ 久須美欽一 杉佳代子 末次真三郎


『異常快感24時』
1985年/61分/カラー/ビスタサイズ
監督:飯泉大/出演:伊藤清美 佐藤靖 河井憂樹 武藤樹一郎 彰佳響子 江口高信


10月18日(日)
2:00〜(3:01)『異常快感24時』 
3:20〜(4:20)『カマキリ女秘書』
4:40〜(6:05)『紅壺』
6:30〜 『婦女暴行事件 不起訴』
*〜7:31終映


10月19日(月)
6:30〜 『素肌が濡れるとき』
8:00〜 『婦女暴行事件 不起訴』
*〜9:01終映


10月20日(火)
6:30〜 『カマキリ女秘書』
8:00〜 『婦女暴行事件 不起訴』
*〜9:01終映


「ぴんくりんく」によると、渡辺護の『婦女暴行事件 不起訴』が目玉作品だそうです。
渡辺護の監督第二作『紅壷』も気になるところですね。
どちらの作品も見たことがないので、関西のひとがうらやましい……。


『紅壷』(65年)について(渡辺護

 主演の真山ひとみは、その前に日活の『処女喪失』って映画に出ていて、可愛い子だったね。
 美保純や可愛かずみに負けないくらい魅力的だった。
 真山ひとみに、可愛くて、大胆で、クールな女の子を演じさせたんだよ。
 映画は上野駅から始まるんだ。真山ひとみが噛んでいたガムをパーッと吐きだすところに、『紅壷』ってタイトルが出る。
 田舎から出てきた子が、東京でモデルをやりながら、男を食い物にしてのしあがっていこうとする話だったかな。たしか『マノン・レスコー』をやろうとしたんだと思う。
 最後はヤクザに刺され、階段から落ちて死ぬんだよ。
 で、インポなんだけど惚れてた少年が真山ひとみの死体をかついで歩いていく。そのラストを早朝の銀座で撮った。
 クールな映画を撮ろうとしてたんだけど、今、これをひとに見られるのは恥ずかしいね。
 おれの監督二作目だ。


『婦女暴行事件 不起訴』(79年)について(渡辺護

 若い三人組がいて、暴行したいからするってやつらなんだ。
 その三人がうちわもめをするんだが……、ええっと、どういう話だったかな。
 日野繭子が三人組の一人を愛してしまうって話だったかな。
 話の細かいところは忘れてしまったよ。
 おぼえているのは雨だね。
 横須賀のドブ板通りなんかで撮ったんだけど、雨にたたられてね。
 とにかく大変な撮影だった。
 でも、役者もスタッフも、のりにのって撮ったんだよ。
 バックにネオンが映ってた方がいいってカメラの久我剛が言いだすんだよ。
 ネオンが壊れてるみたいだから、おれはそこまでやらなくていいって言ったんだが、照明が店のひとに頼んで二階にあがっていくんだ。
 で、雨の降る中、ネオンを直して撮ったんだよ。
 試写のあと、国映のおねえが言ってたね。「雨が降ったから、よかったんだよ。いい映画になった」って。