2007-02-01から1ヶ月間の記事一覧

神代辰巳論3(井川耕一郎)

3 神代の映画を見ると、人はなぜだか実生活で同じことをしたくなってしまう。例えば、「映画芸術」95年夏号に斉藤久志は『青春の蹉跌』(74)を見て、「何か問題が起きた時、『えんやーとっと』と、その場をやり過ごすということは、この映画から学んだ」と…

神代辰巳論1・2(井川耕一郎)

(『ユリイカ』1997年10月号(特集「日本映画 北野武以降」)に「ゴーストムービーについての六つのノート」というタイトルで掲載されたものの再録です) 1 学生の頃、ひと夏、ラブホテルでバイトをしていたことがある。シーツをとりかえたり、風呂を洗ったり…