2011-09-01から1ヶ月間の記事一覧

『赤猫』についてもっと詳しく

大工原正樹の『赤猫』は、『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』の併映作品として、9月27日(火)、10月4日(火)に上映されます(オーディトリウム渋谷、21時10分〜)。 このブログに掲載されている『赤猫』に関するコメント、批評は以下のとおりです。 …

『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』を見て思ったこと・第3回(井川耕一郎)

今年の三月にアテネフランセ文化センターで大工原正樹特集があったとき、チラシには次のような『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』の紹介が載った。 子供の頃に義父から受けた虐待の記憶に苛まれる姉弟が、母の死を機に故郷の港町を久方振りに訪れる。彼ら…

『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』を見て思ったこと・第2回(井川耕一郎)

岡部尚演じる弟がかかえている骨壷から、長宗我部陽子演じる姉が遺灰をつかむと、それをトンネルめがけてまく……。 完成した『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』を初めて見たときに一番ひっかかったのは、シナリオにはないこの冒頭だった。シナリオを書いた…

『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』+プロジェクトDENGEKIイベントスケジュール

9月25(日) 舞台挨拶:久保紫苑 川口陽一 トークゲスト:古澤健(映画監督)、内藤瑛亮(『先生を流産させる会』監督・『お姉ちゃん、だいきらい』主演) 26(月) 舞台挨拶:宮田亜紀 トークゲスト:塩田明彦(映画監督)、井川耕一郎(映画監督・脚本家・『ホ…

『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』を見て思ったこと・第1回(井川耕一郎)

『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』については前に書いたことがある(注)。しかし、あのときはまだ完成作品を見ていなかった。そこで、今回は映画を見たあとに思ったことを記そうと思う。といっても、とりとめのない雑感になってしまいそうだけれども。 …

『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』+プロジェクトDENGEKI、レイトショー公開!(オーディトリウム渋谷にて9/24〜10/8(9/28休映)、連日21時10分から)

大工原正樹の『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』が、オーディトリウム渋谷でレイトショー公開されます(9/24〜10/8(9/28休映)、連日21時10分から)。 詳しくは公式サイトをご覧ください。http://hotohotosama.web.fc2.com/index.html

渡辺あい『電撃』と冨永圭祐『乱心』についての往復書簡・第3回(清水かえで+井川耕一郎)

<井川耕一郎→清水かえで:『電撃』の病気、『乱心』の病気・その2> 次に『乱心』について。 清水さんは、シーン13で盛太が遠くに放り投げたボールが、シーン14でひよりをあたりそうになるところについて尋ねてましたね。 試写で見たときには、思わず笑っ…

渡辺あい『電撃』と冨永圭祐『乱心』についての往復書簡・第2回(清水かえで+井川耕一郎)

<清水かえで→井川耕一郎:『乱心』のシナリオを読んで> 『乱心』のシナリオ、送っていただき、ありがとうございます。 面白かったです。 どんな役者さんがどんなふうに演じているんだろう、どんなところで撮影しているんだろうって、 冨永さんの映画が見た…

渡辺あい『電撃』と冨永圭祐『乱心』についての往復書簡・第1回(清水かえで+井川耕一郎)

<はじめに> 試写で渡辺あいさんの『電撃』を見たら面白かった。それで、大工原正樹さんに、『電撃』の感想をブログに書きますよ、と言ったのだが、あとになって、しまった!と思ったのだ。冨永圭祐くんの『乱心』とセットにして論じると面白いんじゃないか…

『純情NO.1』の、ちょっともやもやするところ(清水かえで)

監督・脚本の大工原正樹さんは、素直に笑って楽しめるものを目ざしたのだと思います。そして、全体としてねらいどおりの作品になっていると思うのですが、でも、なんだか気になるところがあって、ちょっともやもやしているのもたしかなのです。 そのもやもや…