2006-08-01から1ヶ月間の記事一覧

死なば諸共のシナリオ工程(片桐絵梨子)

ある日、西山洋市氏よりシナリオの依頼。井原西鶴著『死なば諸共の木刀』。西山氏の言葉、「時代劇のつもりで書いていいよ。片桐、こういうの得意だろ?」得意ではないが、書けますと言う。勢いだけで第一稿を完成させる。面白くないと切り捨てられる。以下…

『死なば諸共』について(西山洋市)

「江戸」とは地名であると同時に時代も示している。「吉原」とは江戸幕府公認の遊郭の名称である。遊郭には遊女がいて、契りを交わした男がいる。そこで起こるのは恋愛事件であり、心中沙汰である。 ところで、今、「時代劇」と言えば、江戸時代以前の出来事…

作品紹介『死なば諸共』

出演・岡部尚、西山朱子、石井愛夏、高橋美帆、山内麻莉、小嶋洋平、関根妙子 原作・井原西鶴、監督・西山洋市、脚本・片桐絵梨子、撮影・保坂大輔、照明・金子裕昌、録音・黄永昌、助監督・土屋圭 (2006年/DV/カラー、スタンダード/18分) あらすじ…

「夏祭@映美」によせて(大工原正樹)

「シネマGOラウンド」を初めて観たとき、ヘトヘトになった。上映時間はせいぜい2時間強。しかし、この2時間を体験するくらいなら、「旅芸人の記録」と「1900年」を続けて観るほうがずっと楽だ。オムニバス映画という体裁で上映されることが多いらしいのだ…

「プロジェクトINAZUMA」BBS

プロジェクトINAZUMAの掲示板を新たに設置しました。 http://8411.teacup.com/inazuma2006/bbs 映画に関することなら、何でも自由に書き込んで下さい。

映画美学校映画祭

9月2日(土)、3日(日)、9日(土)、10日(日)の四日間、映画美学校で映画美学校映画祭が開かれます。 プロジェクトINAZUMA関連の上映作品は以下のとおりです。 9月3日(日)17:10〜 西山洋市『死なば諸共』(同時上映:研究科西山ゼミ『暴力わらしべ長者』…

夏祭@映美(8月19日(土))

「オトコとオンナの映画秘湯」上映会「夏祭@映美」が、8月19日(土)、映画美学校第二試写室で開かれます。 13:00〜 『シアワセ☆ララバイ』監督:丸谷肇/10分/05年/DV 『citylights』監督:服部智行 撮影:中原想吉/100分/03年/DV 15:30〜 …

無限の痛みのような―『団鬼六 花嫁人形』について―(井川耕一郎)

(以下の文章は、「映画芸術」2001年春号(特集・日活ロマンポルノ30年の興亡)に掲載されたものです。ちなみに、阿部嘉昭さんの評論集『日本映画の21世紀がはじまる』を開くと、『シネマGOラウンド』の一篇『寝耳に水』の批評「重複・ズレ・残映」が載っ…

おすすめサイト

TM/SHOP(戸田昌宏ファンサイト) http://www.saturn.dti.ne.jp/~sakusaku/「M・TODA」−「KEYWORD」−「月へ行く」の順に進んでいくと、次のような文章が出てきます。 6月から7月7日の七夕の日まで 上映された「シネマGOラウンド」の中の 一作品「月へ…

各作品のあらすじ

『月へ行く』(植岡喜晴) 豆腐屋の娘、柿の木坂ナオは、担任教師の小山に犯され妊娠して高校を休学中。彼女は、空飛ぶ円盤が自分たちにピンクの光線を浴びせたと公言し、だからお腹の子は宇宙人だと固く思いこんでいる様子。一方、父親のテツゾウも、時を同…

乾杯!ゴキゲン野郎(シネマ)〜シネマGOラウンドによせて〜(常本琢招)

「ハッピーになれるデェ!」とは、阪本順治の呪われた映画『ビリケン』の惹句だったが、僕も今回、完成以来久々、『シネマGOラウンド』の作品たちを見直して、とにかくハッピーな気持ちになったことをまず告白する。なぜか?それはこの映画たちが、今の眼…