みつかるまで

背のびして ミューズの蹠に 踏まれても(藤田一朗(脚本家))

常本氏との初仕事は、96年の「秘蜜・教えてあげる」なのだが、面識を得たのはその前だった。ある下品なコメディの企画があり、常本氏が監督指名されていたのだ。 立派な体格なのに目がかわいい、藤子不二雄aキャラのような第一印象だった。 効率よく打ち…

キャメラマンは語る3(志賀葉一×常本琢招)

[撮照を兼ねる・生涯のカット]−結局、志賀さんは今回一人で撮影も照明も兼ねているという形だったわけですが、ピンク映画でもそういう形態というのは多いのでしょうか。 志賀「昔はほとんど、兼ねるということは無かったね。ピンク映画も劇映画の流れの尻…

キャメラマンは語る2(志賀葉一×常本琢招)

[『みつかるまで』撮影時]−そんな中で『みつかるまで』は、比較的情緒的な作品だと思うんですが。 志賀「そうだよね。撮影的には結構難しい素材だったね。いわゆるキワモノ的なテクニックじゃない、もっと内面的なものを引っぱり出すテクニックみたいな。…

キャメラマンは語る1(志賀葉一×常本琢招)

『みつかるまで』のパンフレット(編集は4期生の氏原大くん)からの再録です。(井川) 『みつかるまで』撮影・志賀葉一インタビュー(志賀葉一×常本琢招) [志賀葉一・デビュー前後] −まずは、志賀さんの撮影デビュー作についてお伺いしたいのですが。 …

「みつかるまで」が目指したもの(常本琢招)

映画美学校で生徒たちと映画を撮るとなったとき、まずは商業映画としてのウリを考えなくて良いと理解し、まあ、好きなことをやれや、ということだろうと受け止めました。 それで考えたのは、普段はやれないことをやってやれ、ってことです。 普段はやれない…

やりすぎツネモト/みなしごツネモト(井川耕一郎)

昨年の三月、アテネフランセ文化センターで常本琢招の『みつかるまで』が上映されたことがあるのですが、以下の文章はそのときに無料配布されたパンフレット用に書いたものです。(井川) やりすぎツネモト/みなしごツネモト(井川耕一郎) 常本琢招の特徴…

作品紹介『みつかるまで』『赤猫』『INAZUMA 稲妻』

というわけで、今回の上映会にはプロジェクトINAZUMAと関係のある作品も含まれているので、簡単な作品紹介を。 『みつかるまで』(2002年・46分) 監督・脚本:常本琢招、脚本:藤田一朗、撮影:志賀葉一 出演:板谷由夏、水橋研二、奈良坂篤、…

1stCut ver.2005

このブログのタイトルにもなっている「プロジェクトINAZUMA」とは何ぞや?という疑問は当然あるでしょうが、その説明はまた今度ということで。まずは上映会のお知らせを。 ユーロスペースで6月3日から一週間、映画美学校初等科生の作品が上映されま…