1stcut

『直したはず、なんだけどなあ』5(『バオバブのけじめ』(松浦博直)について)

<『バオバブのけじめ』あらすじ> 大学生の和夫は東京で一人暮らし、そこに高校生の弟洋と父政義が田舎からやってきた。失踪した和夫たちの母親を探すためだ。三人は神奈川の海岸沿いに向かうが、叔父の目撃談だけで他にたいした手掛かりもなく、政義は息子…

『直したはず、なんだけどなあ』4(『底無』(小嶋健作)について)

<『底無』あらすじ> 塾講師の田辺は、平山という生徒がイジメを受けているのではないかと疑う。平山が隠し持っていたナイフを偶然手に入れた田辺は、事の真相を確かめるため平山の家に行く。だが平山は平然と田辺にナイフを譲ると言う。 ―――小嶋くんは大工…

『直したはず、なんだけどなあ』3(『水の睡り』(栩兼拓磨)について)

<『水の睡り』あらすじ> それまで暮らした家からアパートに引っ越した義男は、音信不通だった姉、陽子と再会し、共に暮らし始める。穏やかな生活が始まるかに見えたが、義男は悪夢に襲われるようになり、二人は過去の記憶が眠る、川の上流へと向かう。 大…

『直したはず、なんだけどなあ』2(1stCutの選考について)

大工原:しかし、4本並べてみると、中矢くんの作品の異質さは際立つね。ともすりゃ、他の3作品は区別がつかなくなっちゃうから(笑)。 ―――選考のときには、そういった作品のバランスというのも重視されるのでしょうか? 大工原:最後の1本にどれを選ぼうか…

『直したはず、なんだけどなあ』1(『out of our tree』(中矢名男人)について)

<『out of our tree』あらすじ> 孤独な男の子、彼を殺そうとする母親、催眠術に囚われた少女、ヒロインを探す二人の映画青年、そして彼らを監視する謎の男…互いに互いを探し、互いに互いを見失いながら、彼らは光の中をさまよっていく。 大工原:選考につ…

『直したはず、なんだけどなあ』(大工原正樹×中矢名男人)

昨日、8期の中矢名男人くんから(『out of our tree』の監督)「1stCut ver.2005のサイトの更新が事情により大幅に遅れているので、掲載予定だったインタビューを載せてほしい」とのメールが来ました。 というわけで、3週間ほどこのブログは…

『集い』(遠山智子)について

ついでに在庫処分をもう一つ。『よろこび』『黒アゲハ教授』『犬を撃つ』の作品評(http://d.hatena.ne.jp/inazuma2006/20060521/p1)の続きとして書いた『集い』(遠山智子)の作品評を再録しておきます。 その前にパンフレットに載ったあらすじと監督コメン…

今日から1stCut ver.2005

今日から1stCut ver.2005が始まります(場所:ユーロスペース。時間:連日21:10から。前売り700円、当日900円。) このブログで紹介した作品は一部だけですが、上映作品はどれも映画の新たな可能性を追求しようとしたものです。おすすめです。 …

作品紹介『人コロシの穴』『如雨露』『春雨ワンダフル』

5月30日(火)に『人コロシの穴』、5月31日(水)に『如雨露』と『春雨ワンダフル』が上映されるので、パンフレットからあらすじなどを転載します。あらすじと監督コメントは監督自身が、作品解説は井川が書いています。(井川) 『人コロシの穴』(02年/16…

『よろこび』『黒アゲハ教授』『犬を撃つ』について(井川耕一郎)

99年の2期1stCut公開のときに生徒からの依頼で書いた文章で、1stCut宣伝サイトに掲載されたものです。「四本の作品どれにも愛着を感じているので」というのは単なる前置きではなく、当時、間違いなくそう思っていたはずで、そのせいか作品から…

作品紹介『よろこび』『黒アゲハ教授』『犬を撃つ』

5月28日(日)に『よろこび』(松村浩行・2期)と『黒アゲハ教授』(福井廣子・2期)を、29日(月)に『犬を撃つ』(木村有理子・2期)を上映することになっているので、2期1stCut(その頃はFourFreshと呼んでいましたが)のパンフレッ…

1stCut ver.2005

このブログのタイトルにもなっている「プロジェクトINAZUMA」とは何ぞや?という疑問は当然あるでしょうが、その説明はまた今度ということで。まずは上映会のお知らせを。 ユーロスペースで6月3日から一週間、映画美学校初等科生の作品が上映されま…