非和解検査

『女課長の生下着 あなたを絞りたい』(非和解検査)

鈴木と高橋はいずれも新しいパンティーを開発しようとする人物であるが、鈴木は染みを、高橋は匂いを付加することを目論んでいる。彼らはそれが新商品の付加価値たりうると考えているようであるが、冷静に考えれば分かるように分泌物の匂いや染みの付着した…

革命と子供―――大和屋竺と『ルパン三世』(非和解検査)

俗に“旧ルパン”、“緑ルパン”とも称される1971‐72年版『ルパン三世』テレビシリーズは、平均8.8%という伝説的な低視聴率であったにもかかわらず後のテレビアニメの世界に多大な影響を与え、未だに省みられる作品であり続けている。同時に、大隅正秋や東映動…

シニカルな痴漢たちのユートピア―――大工原正樹『痴漢白書8』(非和解検査)

『痴漢白書8』の物語は、結婚を間近に控えた看護士・みゆき(岩崎静子)が電車の中で官能小説家・倉持(諏訪太朗)に痴漢行為をされるところから始まり、婚約を破棄して倉持を選ぶところで終わる。この《倉持を選ぶ》に至るまでのいささか胡散臭い過程をいか…

大和屋竺『裏切りの季節』論(非和解検査)

「どこまでこけおどしの芝居をやりやがるんだ」「そこはもう、完全な復讐劇のための舞台裏になっていた」「芝居は終わりだ」・・・『裏切りの季節』には演劇、演じることに関する台詞が散見される。こうした台詞は、その他の大和屋関連の作品―――例えば、今回…

『寝耳に水』について(非和解検査)

井川耕一郎『寝耳に水』は、そのタイトルにも拘らず唐突な事件との遭遇を描いたものではない。主人公坂口の後輩・長島の自殺も、その恋人・弘美の死も、唐突に発生するのではなく、そうした事件が“あった”と回想される対象に過ぎない。何より映画自体が、長…

『直したはず、なんだけどなあ』5(『バオバブのけじめ』(松浦博直)について)

<『バオバブのけじめ』あらすじ> 大学生の和夫は東京で一人暮らし、そこに高校生の弟洋と父政義が田舎からやってきた。失踪した和夫たちの母親を探すためだ。三人は神奈川の海岸沿いに向かうが、叔父の目撃談だけで他にたいした手掛かりもなく、政義は息子…

『直したはず、なんだけどなあ』4(『底無』(小嶋健作)について)

<『底無』あらすじ> 塾講師の田辺は、平山という生徒がイジメを受けているのではないかと疑う。平山が隠し持っていたナイフを偶然手に入れた田辺は、事の真相を確かめるため平山の家に行く。だが平山は平然と田辺にナイフを譲ると言う。 ―――小嶋くんは大工…

『直したはず、なんだけどなあ』3(『水の睡り』(栩兼拓磨)について)

<『水の睡り』あらすじ> それまで暮らした家からアパートに引っ越した義男は、音信不通だった姉、陽子と再会し、共に暮らし始める。穏やかな生活が始まるかに見えたが、義男は悪夢に襲われるようになり、二人は過去の記憶が眠る、川の上流へと向かう。 大…

『直したはず、なんだけどなあ』2(1stCutの選考について)

大工原:しかし、4本並べてみると、中矢くんの作品の異質さは際立つね。ともすりゃ、他の3作品は区別がつかなくなっちゃうから(笑)。 ―――選考のときには、そういった作品のバランスというのも重視されるのでしょうか? 大工原:最後の1本にどれを選ぼうか…

『直したはず、なんだけどなあ』1(『out of our tree』(中矢名男人)について)

<『out of our tree』あらすじ> 孤独な男の子、彼を殺そうとする母親、催眠術に囚われた少女、ヒロインを探す二人の映画青年、そして彼らを監視する謎の男…互いに互いを探し、互いに互いを見失いながら、彼らは光の中をさまよっていく。 大工原:選考につ…

『直したはず、なんだけどなあ』(大工原正樹×中矢名男人)

昨日、8期の中矢名男人くんから(『out of our tree』の監督)「1stCut ver.2005のサイトの更新が事情により大幅に遅れているので、掲載予定だったインタビューを載せてほしい」とのメールが来ました。 というわけで、3週間ほどこのブログは…